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MAGICIANとは、材料ゲノム(Materials Genome)、材料情報学(Materials Informatics)、情報化学(Chemo-Informatics)とネットワーク(Networks)を結びつけて(Associate)いかれる人材です。

MAGICIANトップ > MAGICIAN講義資料 > マイクロ波と3つのMI > その2、識別子(Descriptor)の作成 > 無機物の識別子の作成法

MAGICIAN(MAterials Genome/Informatics and Chemo-Informatics Associate Network)養成講座

その1、データ収集のデータは表計算ソフトにペーストしてありますか?
ここでは、元素、酸化物、塩化物のデータに識別子を加えて行きます。

データソース

・化学データブック I 無機・分析編 山﨑 昶(編集) 朝倉出版
・Chemical Properties Handbook, Carl L. Yaws McGraw-Hill Handbooks
・Webアプリ:Periodic Table of the Elements
(このJavaScriptのソフトについては、MAGICIAN養成講座の第2回で詳しく説明しています。)

Peroodic Table

元素をクリックすると、その元素の様々なデータを得る事ができます。
(学生や人柱の方々はこちらから利用してください。)

元素単体の識別子

こちらで、まとめた元素単体の識別子はこのようになります。

これからやろうとしていることを再確認しておきましょう。

これらの元素単体にマイクロウエーブを照射した時の到達温度(目的変数)は分かっています。その元素の性質を表す物性値(説明変数)の一覧を準備しました。

説明変数を組み合わせて、目的変数を予測する式が作成できたとします。

到達温度(目的変数)が分かっていない元素であっても、このテーブルの識別子が得られれば予測値は手に入るという事です。

塩化物の識別子

元々、塩化物は余りMWを吸収して昇温することは多く無いようです。
100℃以上まで上がるものは印をつけた5つだけになります。

結構近いところに集まっています。
Al,Ag,Cd,Pbは、たいして昇温しないことが分かっています。
では、その近辺のGaCl3, InCl3, TlCl, GeCl4はどうなるかを予測したくなります。

そこで、昇温温度(目的変数)が分かっていている塩化物の説明変数として、何が既知か?を考えることにします。

融点や沸点はそれなりに調べられていますが、他の熱力学的物性値は余り見つかりません。 そこで、電荷平衡法で塩化物の電荷を計算することにします。

電荷平衡法(QeQ)については、Pirikaのこちらのページを参照してください。QeQではどんな原子の組み合わせでも計算できるのでテーブルは埋まります。

ここでは中心の元素のみの電荷をテーブルに入れましたが、塩素の方の電荷も入れても良いかもしれません。 塩化物の他の物性値を集めて説明変数とすることもできます。その場合には計算できない塩化物も出てきてしまうこともあります。
特に、YawsのHandBookに掲載されている塩化物であれば、さまざまな物性値が記載されています。

精度を上げたいか、多様な塩化物に対応したいかで戦略は変わってきます。

酸化物の識別子

無機物の中で、酸化物の識別子は一番難しいものだと言えます。
元素単体ほどデータは豊富ではなく、塩化物とは異なり沸点すら揃っているとは言い難いです。

元々、酸化物はその単体で用いる用途よりは、複合酸化物としてガラスや担持体としての利用が多い物質です。
逆に単体としての物性値のデータが揃っていない事が多く、識別子としては扱いにくい系になってしまいます。
例えば、SiO2はガラスの成分としては、最も普遍的ですが、その単体は石英という最も特殊な物性値を持つ材料になります。

そこで、酸化物に関してはトリッキーな識別子の作成方法を取ります。
複合酸化物であるガラスの物性推算を行う方法として、Appenの式というものがあります。
どの酸化物をどれだけ使ってガラスを作った時にどんな物性値になるかを、酸化物ごとの係数で与えられています。

残念ながら、値がブランクの部分も多く、ガラス成分として一般的な酸化物しかデータがありません。
例えば、このようなテーブルを作る事ができます。

昇温温度が未知の酸化物に対する応用性はほとんどないかもしれませんが、場合によると、酸化物同士の混合物の予測には有用であることも考えられます。

以上のように目的変数と説明変数を組み合わせたテーブルを作成するのが第2段階です。

これができたら

その3、データ解析

へ進みます。

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