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ハンセン溶解度パラメータ(HSP):

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02-Jan-2013

HSP雑記帳:HSP、思うことを徒然に2

 

2011.2.4

初めてのFaceBookの友人依頼は、ロシアの女の子から。HSPを研究で使いたいのだけど相談にのって欲しいと。じぶんもちょうどロシア語の文献を四苦八苦しながら読んでいたので、交渉成立。その論文のアブストラクトを英語でもらう代わりに、HSPを教えることになった。初めからこれでは。なんかな...。

2011.1.14
facebookのアカウント(yamahiro@pirika.com)をとった。とは言っても、これで何が出来るのか?なんで世界でそんなにはやっているのか、まだ何も理解出来ていない。まー、おいおいやって行こうと思う。

2010.12.8
今まで開発した(開発中)のプログラムをスタンドアローンのアプリケーションにして,HSPiPのライセンスファイルがあれば,そのまま動作するように,無ければ終了するように作り替えてみた。これで,細かい対応を先生たちにお願いしなくても,こちらで処理できるようになった。Macでは完璧に動作する。そのうち,Windowsで人柱を募集するかもしれない。

2010.12.3
横浜国大で,大学院の学生相手に授業してくれないか?という依頼が舞い込んできた。どちらかというと,Pirika絡みで,溶解度パラメータの話を聞きたいと言う訳ではないのが惜しい所だ。まー KAISTとは比べてはいけないのだろうけど,一応,国立大学だし,学生がどんなレベルなのか見るのも一興だ。別の大学の医薬品の晶析をやっている先生も興味を持ってくれているので,楽しみだ。

2010.11.29
最近、欧米の化粧品メーカー、医薬メーカーからの10セット以上の大口購入が増えている。大口購入者には特別なサポートをしているので、しわ寄せでこちらまで大忙しだ。そうしたところが特許まで取り終わったらこのフォーラムで紹介して行こうと思う。HSPiPは鉄砲と同じ単なる"ツール"だ。最強の騎馬軍団がさらにそうしたツールを導入していく。世界の動きは早い。日本では大企業ほど、"そんなシェアーウエアーに毛が生えたような"ソフトは購入しにくいと言う。不思議な状況だ。どうしてかな?と考えていた。最近思うのは、商社が悪い。日本では大企業ほど、指定業者制度をとっている。ようは、そこ以外は納品できないのだ。HSPiPを購入しようとすると、商社に頼まないと買えない。商社はそんな胡散臭いソフトは扱いたくないと断るか、孫請けを探す。また、孫請けが2箇所あったら、高く売る方を選ぶ。何故なら取り扱い手数料が増えるから。今まで例では、最大ひ孫受けで買っている会社があった。直接買うより倍も払っただろう。商社の存在価値は良質のものをなるべく安価に顧客に届けるのものだと思う。それを、このソフトが必要だから購入したいという顧客に、「胡散臭いから買えません」とか、取り扱い手数料を稼ぐために一番高く売る孫請け、曾孫請を使う。そんな商社に足元見られて、大企業ほど購入しにくくなる。まー、どこが買っても1セットは1セット。小回りのきく所を相手にしたほうがこちらも面白い。英語なんかわかんないけど、とりあえず使ってみようっていう、現場のあんちゃんみたいなユーザーが増えることを願って情報提供していこう。
何と言っても怖いのは韓国だ。大企業のスピード感が違う。HPをアップデートすると、すぐに全部を舐めていく。どうやってやっているのだろう? Googleはページをアップデートするとすぐに収集していく。そこもロボットか何か利用しているのだろうか? HPが日本語だから、英語だからなんて悠長なことは言っていない。翌日には韓国の日本法人がページをなめていく。

 

2010.11.18
JAVA3Dの手習いを始めて2日目で、HSPを3次元プロットするやり方がわかった。
やはり、実物を見てぐるぐる回したり、球の中に入り込んだりしながらHSPを見ると面白いものだ。

2010.11.6
韓国のKAIST(Korea Advanced Institute of Science and Technology)に行ってきました。最初は物見遊山のつもりだったのですが、結局観光は一切できませんでした。朝から晩までずーーと打ち合わせ&講演会。
初めての韓国だったのに残念です。でも、また呼んでくれそうです。
Electric Nose: 匂いセンサーを作る上でのHSPの応用、電極用のカーボン・マテリアルのHSPとそのバインダーポリマーの設計。Y−MBを使った物性推算を議論しました。
Photo Resist: こちらはPirika絡みで、ポリマー設計をモノマーから重合プロセスの設計まで、コンピュータだけでどこまでできるかを紹介し、最後にそのポリマーの溶解性推算をHSPを使って行う、ハンズオンをしました。
Ionic Liquids: リチウム・イオンバッテリー用のイオン液体の分子設計について議論しました。
自分は大学とかでも教えてみたいと思っていましたが、今回の旅行で、教えるならKAISTなどの海外の大学で教えたいと考え方が変わりました。学生やスタッフの熱意が全く違う。少子化で大学に取っての"大事なお客様"になってしまった日本の学生は彼らにかなうはずが無い。同じように資源が無く、人だけが資源の日本と韓国。昔の資産で、日本はノーベル賞とかもらっているけど、現状は大差がついている事を目の当たりに見て、ちょっとショックでした。他のアジアの国の大学からも話をしてくれって言う要請があるので、いろいろ見てこようと思います。

2010.9.29
「ケシから化学工学へ」
芥子から大麻が作れるなら、そこそこ化学工学は確立しているはずだ。問題は何を作るかだ。
今、東南アジアの某国の研究者に溶解度パラメータを使った研究を指導している。彼は非常に多彩な興味を持っているが、その中で、自分が興味を持った例を紹介しよう。
「現地では、女性が出産をした後、ある植物を鶏とお酒で煮てお祝いとして食べる風習がある。その植物の中に子宮を収縮させる物質があるらしい。」と彼は言う。
溶解度パラメータの基本は"似たものは似たものを溶かす"だ。
鶏は出産後の栄養を補給という意味合いだけでなく、鶏肉の脂が何かを抽出しているのかもしれない。自分は辛いものが好きでラー油などを自作している。これは、カプサイシンをごま油で抽出している。そこで、HSPの記事の中で辛いものの部分を良く読むように勧めている。しかし、お酒でその植物を煮ていることから、水/アルコールの混合溶媒に溶解している可能性もある。そこで、記事中では水/アセトン系であるが混合溶媒に対するカプサイシンの溶解性の考え方パッキンのガソリン/エタノールの膨潤性の考え方を参照するように指導している。また、Hesperidinのように配糖体がお酒に抽出されて、加水分解して疎水性になって油に移っている可能性もある。ターゲットが明確になったら、さらに抽出を高めたくなるだろう。MWを使って抽出したらどうなるだろうか? 超臨界抽出は? と溶解度パラメータの応用方法を指導している。先日、ゴキブリの脳から抽出したタンパク質に多薬剤耐性の菌に有効な抗菌性が見つかったという報道があった。東南アジアは昆虫の宝庫だし、セルロースを分解するキノコの類いなど彼の興味は尽きないようである。ちなみに蚊の忌避剤でも触れたが、シトラールを飲み薬にするという特許があった。しかし、シトラールをたくさん含有するレモングラスはトムヤムクンの原料で、昔から使われていたことになる。そうしたものがたくさん見つかり、化学工学が立ち上げれば良いと思う。
先日、アフガニスタンの教員を受け入れ、指導している某大学の先生とお話しする機会があった。JICAの援助で、アフガニスタンに質量分析機器を導入しても、1年で動かなくなる。そんな援助は無駄だと嘆いておられた。先方に必要な投資は「コンピュータとHSPiPソフト、現場に根付いたテーマ」。自分は個人的な援助しかできないが、意外と先方に取っては投資効率の高いものと受け止めているようである。そのうち、自分もJICAから表彰されるかもな。

2010.10.12
昨日、NHKスペシャルで生物資源とそのに対する海賊行為の番組を見た。欧米の製薬会社は南米、南アフリカ、アジアで原住民の伝承医療薬から夢の新薬を作ってその規模は70兆円/年にのぼる。しかし、原住民への医薬知識には見返りを払わず、海賊行為と批判されている。上の「芥子から化学工学へ」で書いたような事が現実問題としてあるんだ。僕は医薬関係者でないから「頑張って特許まで取るんだよ」って友人に言っているけど、JICAから表彰どころか、医薬メーカーのスパイに拉致されて、「伝承医療薬の聞いた事を全部吐け」って言われるのかな?
気になるのが、番組中、コンピュータによる薬設計が非常に軽んじられていた事。ゲノム解析や、スーパーコンピュータとX線構造解析などギシギシに設計しているのかと思っていたら、リード化合物は植物や動物に頼っていたんだ。西欧の製薬メーカがHSPを使う訳だ。喉頭がんの話はおもしろかった。