2011.3.28
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詳しい計算方法はWikiを参照の事。原子団の寄与率まで含めて詳しく記載されている。
JOBACK法を使って、沸点、臨界定数、生成熱、Gibbs熱、融解熱、蒸発潜熱を計算するプログラムをHTML5+CSS+JavaScriptで書いてみた。
Joback法ーHTML5バージョン(統合化バージョン 2011.4.16)
下のような画面が出たら官能基の数を入力してCalc.ボタンを押してみてほしい。下の図ではアセトンを示す、CH3を2個、C=Oを1ついれている。

JOBACK法の臨界温度推算には化合物の沸点が必要になる。実験値の沸点が入力されている場合にはその値を用い、それがなければ、推算値の沸点を用いて計算する。このようなプログラムは、各原子団の加算因子(wiki)が決定されていれば30分もあればDashCodeを使うと作成できる。
特に説明しなくてはならないプログラム上のポイントも無い。
iPhone/iPod touchでは画面が小さいので別の設計にした。
表にPOP-Upメニューを並べ官能基を選んでその数を入れるように変更する。この例では6種類の官能基が使える。

官能基の種類を選んで、数を入れてCalc.ボタンを押す。沸点の実験値があれば入力すると推算精度が高まる。入れないとJoback法で推算した沸点を使う。

右下のiボタンを押すと裏面の情報ビューが出てくる。

Doneを押すと表に戻る。
このように、プログラムによっては画面の大小でプロジェクトを分けてプログラムを作ったほうがいい場合もある。DashCodeを使えば簡単にこのようなプログラムを作成することができる。後はアイデアとセンスの問題だ。iPhoneを使ってこのページを見ている方は、こちらのページから試してみて頂きたい。
こうした、プルダウン、テキストフィールドのみを使ったHTML5プログラムは、iPad, iPhone, Mac で動作する。タッチイベントを使う分子のお絵かきプログラムはMac、PCでは動かない。
最近(2015.11)Dr. Jobackからメールを頂いた。InChem Tokyo 2015で日本に行くから会えないかと。
Jobackさんはブースを出していたのだけど、話が盛り上がってお客そっちのけで議論に熱中してしまった。
JobackさんはMITの修士でJoback法と言う物性推算法を作り出し、博士の時に逆設計(欲しい物性の化合物を系統的に探索)をやられていた。今流行のマテリアル・ゲノムのはしりだ。
ちなみにゲノムは英語ではジーンノムと発音するらしい。全く通じなかった。
今の物質ゲノムは”Back to the future”ならぬ”Back to the Past”だと大笑いした。
自分も物性推算と逆設計をやっていたのは16年前なので、いまさらその時代に戻るつもりは無い。これからは協力して”プロセス・ゲノム”をやろうって事になった。
Jobackさんの口癖「人は穴が欲しいのであって、ドリルが欲しいのでは無い。それと同じで化学品の機能が欲しいのであって、化合物が欲しいのでは無い」を拡張して「欲しい機能にたどり着く道はたくさんあるが、企業が欲しいのは最短距離の道」をやろうって事だ。
今後、”プロセス・ゲノム”のページを拡張して行くつもりだ。2015.12.21
2024年、JOBACKさんが私のオフィス(Tech-Pot)に来た。久しぶりに色々話ができて楽しかった。
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