青葉台名物「桜尾ざんしょ」の溶解度パラメータ。

今年も、山椒の実がいっぱい取れた。
うちの山椒は無農薬だ。アゲハ蝶の幼虫様に献上する為のものなので、実はおまけだ。(昨日、第一匹目が蛹になった。)

そして、最近お気に入りの広島のJin、桜尾。
広島といえば、「レモン」。
これも桜尾にフレーバーとして入っているようだ。

山椒は、柑橘類なので桜尾と相性抜群だ。

どこかが製法特許出す前に、公知化しておこう。
お酢を少し入れたお湯で2-3分湯掻いてアク抜きしてザルにあけて、冷めたらジンを注ぐ。
以上。

桜尾ジンはアルコール度数47%になる。これは体積%になる。
エタノールのHSP=[15.8, 8.8, 19.4]に対して、水のHSPは、混合溶媒用の[15.1, 20.4, 16.5]を使う。
水は3次元の水素結合のネットワークを作っているので、蒸発潜熱が非常に大きい。そこでdHがとても大きな、[15.5, 16, 42.3]というHSPになる。ところが水とエタノールを混ぜるとネットワーク構造が壊され、エントロピーが増大し、発熱する。その後の水の時には、[15.1, 20.4, 16.5]を使うと、ハンセン先生が教えてくれた。

すると桜尾ジンのHSPは[15.4, 14.9, 17.9]になる。

サンショオールの構造は次の様なもので、SMILESはCC=CC=CC=CCCC=CC(=O)NCC(C)(C)O
となる。

Y-MBを使えば、すぐにHSPは計算できる。[17.69, 7.21, 9.09]

桜尾ジンとサンショオールのHSP距離は溶解するとは思えないほど、非常に長い。

エタノール/水混合溶媒は、漢方薬を溶かした養命酒やら陶陶酒やら様々な薬用成分を溶解できる。

それはクラスターを作るからと考えられている。
水も高圧では籠型のクラスターを作り、メタンを溶かすくらい疎水的になっている。(メタンハイドレート)
エタノール/水のクラスターでは、水素結合のクラスターはアルコールというよりも、エステルのような状態になっているので、dPやdHは約半分から1/3になると、ハンセン先生、アボット先生と合意している。(2013年開発者会議)
Hansenの溶解度パラメータ、メタノールの異常性

桜尾ジンのHSPは[15.4, 14.9, 17.9]のdP, dHが半分になると、[15.4, 7.5, 8.9]となりサンショオールの[17.69, 7.21, 9.09]と良く一致する。

それ以外、砂糖やポリフェノールのような成分もアルコール・クラスターに大きな影響を与えるので、薬用酒は甘めのものが多い。

まー、余計なうんちくはともかく、作って飲んでみて欲しい。
舌が2-3時間は痺れたままになる。
酒飲むとうるさい奴が黙る。

山椒の実を2−3粒入れた氷を作っておいて、ロックも良いかもしれない。
バーとかで出したら受けるかも。

1番絞りを抽出した後は、蜂蜜につける。強烈な成分は抜けているので、良い感じの蜂蜜レモンならぬ蜂蜜ざんしょになる。暑い夏には優れものだ。

サクラオブルワリーアンドディスティラリーさんこの記事読んでくれないかなー?