茶毒蛾ホイホイ

茶毒蛾というのをご存知だろうか?
椿やサザンカに卵を産む。幼虫の毛虫の毛(毒針)には強烈な毒がある。
触ると、とても痒い。掻くと体内に入り込み、血流に乗り全身に発疹が出る。
幼虫が脱皮した皮についている毒針が風で舞って被害が広がることもある。
何度も被害に遭うとだんだん症状が重くなる。

一度酷い目にあった。

今年は大発生らしい。
蛾が卵を産んでしまっては難しいので、オルトランという薬を撒いていた。
でも、撒いてからの時間間隔次第で産卵されてしまったらしい。
幼虫が生まれてからスミチオンなどの薬を撒くことも可能だ。
でも、死んだ後も毒針を持った幼虫の死骸から被害は進む。

ネットを見ると、結着剤というものが売られている。結着剤で幼虫の気門を塞ぎ窒息死させて、しかも毒針は飛ばないらしい。
ネット販売のみだし、とても高価だ。

そこで自作してみた。
必要なものは、片栗粉(大匙1)鍋、水、スプレーの頭(100きんで2つで100円)

まず、250CCの水を鍋に入れ、片栗粉を大匙1入れる。(水で溶いてから)
熱をかけて溶かす。

よく溶かす。水を750cc加え薄める(あまり濃いとスプレーできない)

適当量取ってペットボトルに移す。(薄められるように一杯入れない)

噴霧した時に出が悪かったら少し薄める。

脱皮後があった場所には重点的にスプレーする。乾いたら糊のようなものだ。毒針とかはコーティングされる。

乾くとフィルムになる。

片栗粉は冷水にはほとんど溶けない。晴れた日に処理すれば、多少の雨では流れない。ジャガイモの澱粉なので毒性は無い。葉っぱについても害がない。そのうち微生物が食べて無くなる。スプレーは使い終わったらすぐ水を通す。さもないと中で固まってしまう。

「茶毒蛾ホイホイ」への4件のフィードバック

  1. 読みました とても面白い記事でありがとうございます
    効果はありましたでしょうか
    またチャドクガの毒針のHSPはどのようになっているのか気になりました

    1. プロ業者は、椿やサザンカの木を切った後、毒針を除くため、作業着をガムテープで処理するそうです。
      私は片栗粉決着剤で固めてから葉っぱを落としたので、被害はほとんどありませんでした。
      買い物に行く道、プロムナードでチェックすると椿やサザンカが多く、食い荒らされていました。自治会でスプレーすると良いと思うのですが。
      毒の成分やHSPはまだ計算できていません。ただ、毛虫用のステロイド薬がとても効果的でした。
      私の使っているのは、プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルというのが主成分です。この有効成分は赤く腫れた所で効果があるけど体内に吸収されると薬効がなくなるとかいう新しい設計のようです。それと同じHSPの薬は探索始めています。葉っぱを全て落とした椿。今日見たら新しい葉っぱが。生命力すごい。

      1. ありがとうございます
        ステロイド恐るべしですね
        また先人が結着剤をかけたらいいじゃないというところに行き着いたのもすごいなぁと思いました

        1. プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステルというのはステロイド骨格に吉草酸と酢酸がエステル結合でついたものです。
          CCCCC(=O)O[C@@]1(CC[C@H]2[C@@H]3CCC4=CC(=O)C=C[C@]4(C)[C@H]3[C@@H](O)C[C@]12C)C(=O)COC(=O)C

          dD=18.1 dP=5.5 dH=6.1 MVol=435.8 と計算されます。その近辺のHSP化合物を探索すると270化合物見つかりました。吉草酸と酢酸が加水分解してしまうと、ステロイドとしてはとても弱くなるのが味噌らしいです。

          もともと片栗粉の結着剤はアブラナに付くアブラムシ(ごきぶりではなく、ありまき)を無農薬で駆除するのに使われていました。先人の知恵ですね。

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