No12. 量子ドットのようなナノ粒子のハンセン溶解度パラメータを得る方法

量子ドットのような ナノ粒子のハンセン溶解度パラメータを得る方法を解説します。

(パワポ次)

まず、ナノ粒子をさまざまな溶媒を使って沈降試験を行います。そして得られた相対沈降時間(RST)を使って、溶媒を良溶媒と貧溶媒に分けます。この分類は研究者の主観に基づいた分類で良いと言うのがHSPの特徴です。良溶媒をScore=1, 貧溶媒をScore=0とします。
このScoreを使ってHSPiPで解析を行います。

(HSPiPに移る)

HSPiPからファイルを読み込み、計算ボタンをクリックします。簡単にナノ粒子のHSPが求まります。Scoreが0,1の場合にはオプションとしては、Classic HansenかGenetic Algorithm(GA)を選びます。

(パワポに戻る)

この青い球が良溶媒で、赤い四角が貧溶媒です。マウスを合わせると溶媒名が表示されます。

メッシュの緑の球がハンセンの溶解球で、その中心がナノ粒子のHSPになります。以上です。お疲れ様でした。私のYoutubeの平均視聴率は1分なのであとはおまけです。

(パワポ)

e-Bookの31章にありますが、ナノ粒子の沈降時間自体は密度や粘度に依存するため、直接には比較できません。そこで相対沈降時間を用います。それには密度と粘度のデータが必要になります。

(パワポ)

一つ一つデータ集から持ってきても良いのですが、HSP Data Builderを少し改良して必要なデータを作り出すようにしました。

(Excel)

実際にやってみましょう。VisTCalcボタンを押すとCAS番号からデータを集め必要物性を計算します。そしてRSTを計算します。ナノ粒子の密度は文献に記載されていなかったので、適当に2.5と入れます。必要であればRSTの一番大きいもので規格化します。

このRSTの大きなものをScore=1、小さなものを0と入力します。このデータをもとにHSPDataのテーブルを作成させます。このテーブルをxml化すればHSPiPで読み込めるファイルを作成することができます。

パワポを流す。

HSPiP用のinputデータが効率的に作れると、生産性はとても高くなります。