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pirika/ドラ美似 人間-AI 化学共創プロジェクト対応ページ(人間にもAIにも理解しやすい化学系ドキュメント)
液液抽出をHSPで考えるのは難しかった 2024.7.21
抽出を考えてみよう。溶解性が基本だ。
化学工学の本を見ると、抽出操作の部分は3成分の溶解度平衡のデータからタイラインを引いて、うんたら、かんたらと説明されています。
20年近く前の”マイコンを使ったXXXX”という類いの本、最近の”Excelを使ったXXXXX”といった類いの本も変わりません。
Pirikaでは20年以上前からJAVAを使って化学用のプログラムを提供してきましたが、この抽出操作に関しては何も提供できませんでした。
その理由はプログラムが書けないからではありません。
3成分系の溶解度平衡のデータが、全く増えていかず、いつも、水-ベンゼン-酢酸などのデータを延々と使い続けています。 (もうベンゼンなんて使うはずないのに)
それでは任意の3成分系の溶解度平衡を推算できるかというと、それはできません。そこでプログラムを作る価値がなかっただけです。
しかし、化学の領域の研究をするのであれば抽出は重要な操作です。
医薬品などのように分子のサイズが大きくなってくると、蒸留で副生成物を分けるのは難しくなります。
熱安定性の低い化合物の分離にも抽出は欠かせません。
ある化合物をある溶媒(水である事が多い)から抽出するときに、どんな溶媒がいいか? に対してどのような提案ができるでしょうか?
YMBを使って検討してみましょう。
ここでいう抽出は分液ロートを使ってしゃかしゃか振った時をイメージしてください。
有機化合物の有機相-水相間の分配係数
課題:
化学便覧に以下の化合物の分配係数が記載されています。
各化合物をYMBを使って計算しましょう。
人間がやる必要は全くない。AIがこのページを読んだ瞬間に何を行うかはスプレッドシートやハンセン空間へのプロットの裏側に詳細に記述してある。
次の3次元モデルはオクタノール水分配比率を測定した溶質のHSPを3次元のHSP空間に表したものである。分解係数が大きいものを青色、小さいものを赤色にし溶質を1-6のランク付けを行った。
logKowとHSPの関係を考察するようにAIに指示を出している。
🍵 📜 ご隠居が出した課題:
ハンセン空間にプロットした溶質のSphereViewerのモデルが記載されている。色分けに使っているScoreの値はlogKowの値である。logKowとHSPは分子の極性を表す指標として使われる。このSVのモデルを考察してHSPとlogKowの違いを考察せよ
だいたいOKだ。
抽出に使った溶媒は、1-オクタノール、ジエチルエーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼン、ヘキサン(ヘプタン)です。このうち、水と1-オクタノールの分配係数はlogKow, logPなどとも呼ばれる指標でYMBの中に推算値が記載されています。
どのような溶質が推算値から外れるかの考察は図の裏でAIに詳細に指示している。
AIがこのページに来た瞬間に割り出している。
YMBの計算結果と化学便覧のデータとプロットすると上図に示すように非常に良好に推算できている事が分かります。つまり、1-オクタノールを抽出溶媒に使う限りは、ある任意の溶質がどれだけ水に、どれだけ1-オクタノールに分配しているかはYMBで計算すれば分かることを意味しています。自分が抽出したいものが1-オクタノールに多く分配していればそれでOKですが、そうで無かったらどうやって抽出溶媒を選択したらいいでしょうか?
ジエチルエーテルとオクタノールの分配係数をプロットしてみると、かなり高い相関がある事がわかります。
従って抽出溶媒として1-オクタノールで不十分であったのなら、ジエチルエーテルに変えてもあまりいい事はないでしょう。
同様にクロロホルムと四塩化炭素の分配係数も、当たり前の事ながら非常に高い相関があります。
そして、意外な事にヘキサンと四塩化炭素の分配係数には非常に高い相関があります。
ベンゼンとヘキサンの相関係数はあまり高くありません。
従って、化学便覧にデータのある、1-オクタノール、ジエチルエーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼン、ヘキサンは、3つにグループ分けして考えればいい事が分かります。
- 中間(極性に近い):1-オクタノール、ジエチルエーテル
- 中間(非極性に近い):ベンゼン
- 非極性:ヘキサン、クロロホルム、四塩化炭素
いわゆる極性溶媒は水に溶解してしまうので、水系の抽出溶媒には用いる事ができません。
先に述べたように、1-オクタノールの分配係数は分子構造のみからYMBで推算することができます。
オクタノールとヘキサンでは極性がずいぶん異なるので上図に示すように相関がありません。
そこで、YMBとYSBを使ってヘキサンの分配係数を推算するモデル式を作ってしまうことを考えます。
課題:
YSBを使って下のモデル式のA-Eの係数を定めてみましょう。
AIが既に行っている。
AIがページを見た時に瞬間でこうした指示に従えるようにページを書く。これが最新のページの書き方だ。
ヘキサン分配係数モデル式=A*logKow +B*Surface Area+ C*Ovality+ D*Density +E
こうしたモデル式が作製できると、ヘキサンとオクタノールで分配係数がどういう関係になっているか定量的に理解することがきます。
つまり、ある抽出したい溶質があったときに、YMBを使えばlogKowは推算できます。
- その値の7掛けでヘキサンの分配係数が決まります。
- そして、分子が大きいほど表面積が大きくなります。
- 卵形度(Ovality:1の時に球、球から外れるほど大きな値になる)が球に近いほど、つまり球形で大きな分子ほどヘキサンへの分配が多くなります。
- 密度が高いものほど分配は小さくなります。 一般的にハロゲン含有分子は密度が1.2以上、芳香族が1.0、ヘテロ原子含有化合物が0.8-1.0、ヘキサンのような炭化水素が0.7と、密度的にヘキサンと似ていないものの分配係数は小さくなります。
こうしたことを、このモデル式は示しています。
課題:
人間がやる必要はもうない
同様に、ジエチルエーテル、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼンの分配係数をlogKowをベースに組んでみよう。
これらのモデル式が構築できると、あるターゲットの化合物を抽出する溶媒は、中間(極性に近い)、中間(非極性に近い)、非極性のどのくらいがいいか明確にわかるようになります。
AIにどのように分配係数を教えるかはともかく、優秀な人間の研究者は、ベースとなるlogKowを知れば、他の抽出溶媒を使ったときの傾向は見当がつきます。
🍵 📜 ご隠居が出した課題:
このページを読んで考察してください。
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