DGCを使ったpKaの推算

2026.3.30

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原子団寄与法の基礎
Dynamic Group Contribution
 DGCの応用例 > DGCを使ったpKaの推算
 DGCの原子団拡張

AIよ。pKaの推算方法を人間に教えてやってくれ。(ブログ)
5分でできることを2時間に引き伸ばす。(pKa ブログから転記)

[1. 概要]

これまでの原子団寄与法では、例えばトリフルオロ酢酸(CF3COOH)と酢酸(CH3COOH)をCF3+COOH、CH3+COOHという原子団に分ける。カルボン酸(COOH)は酸なのでpKaを小さくする原子団になる。ところが、トリフルオロメチル(CF3)はいろいろな所で使われていて、例えば、CF3-CF3という化合物ではpKaに何もしない。メチル(CH3)も同様だ。その平均値で考えてしまうと2つの化合物のpKa計算値に差は出ない。沸点などの推算には原子団寄与法はそれなりの成果を出してきた。しかし、pKaのようなCOOHにどんな基がつくかで結果が大きく変わる場合には原子団寄与法は使えない。原子団同士の結合があることの効果が、原子団を切断した段階で情報が失われてしまうからだ。piriakで開発したDGC(Dynamic Group Contribution)を使うとpKaに関してはCF3COOH(予測値:0.724 実験値:-0.25)
CH3COOH(予測値:4.71 実験値:4.76)
2026年バージョンでは新たにCF3基が定義されたのでCF3COOHの計算値はさらに高くなっている。

[2. COOHの数え方を結合相手によって変える]

表1にCOOHの数え方を示す。同じCOOHでも結合相手がHだった場合(ギ酸)には、COOHの数は0.8687個と数える。C=Oに接続するする時にも小さくなる。

[3. COOHがついた相手の数え方]

表2にCOOHがついた相手の数え方を示す。DGC法の大事な点ははCOOHの結合相手の数え方もダイナミックに変えていく所だ。例えば、CF3COOHの場合、C(4)にF(52)が3個、COOH(23)がついた場合のC(4)は1.184個と数えるといい。R-CF2COOHの場合、C(4)にF(52)が2個、COOH(23)がついた場合のC(4)は1.0569と数える。ただしRは4級の炭素になる。他の官能基についた例がデータセットにない。(ここでの説明は2014年バージョンのものだ。2026年バージョンではCF3自体を定義に加えた。)
-CHCl-CF2COOHのpKaを予測する時にはCF2のCの(4)の値は求まらない(データがない)。その時は1.00を使う。実験値が一つでもあれば直ぐに係数を逆算できる。ユーザーがソフトを育てていく余地があるのがDGC法だ。

[4. 誤差の大きいものをチェック]

もし、実験値がおかしいのであれば計算値との差は大きい。データを一つ一つチェックする。傾向がある場合にはその理由を考える。例えば図1に示すように、OHがどんなFGと結合しているか調べる。OHは手が1本なので、例えばOH-CH2はCH2の先が何であるのかは考慮しない。OHはCH2に結合しているという情報だけしかない場合、その先にどんなFGがあっても差が出ないことになってしまう。実際には16.1から12.24まで差がある。CH2は手が2本あるのでこれらの化合物の違いは表現できる。しかしCH2の数え方を変えたところで、そもそもCH2のpKaの影響(0.59)は小さいので正しく推算できない。
pKa= 7.97*CH3 + 0.59*CH2 + ・・・9.16*OH・・・6.13*CF3・・・
こうした結果が明らかになって初めてDGC法をどう改良したらこの欠点を解消できるかを考えることができる。

[5. 図表]

表1 COOHの数え方を結合相手によって変える

表2 COOHがついた相手の数え方
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図1 合わないものを考える。

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