ポリマーのSP値推算

2026.6.4

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溶解度パラメータの現在・過去・未来 > ポリマーのSP値推算

[0. ストーリー]

ハンセンの溶解度パラメータ法(HSP)ではポリマーのSP値の推算に関してはとても遅れていた。ポリマーのHSPはHSPが既知の溶媒を用いて溶解性試験を行い、その結果を用いて算出する。試験は溶解性、膨潤性、バリアー性、機械強度劣化、固有粘度、接触角何でも良い。しかし、得られたポリマーのHSPは試験方法に依存する。同じポリマーであっても試験方法によって得られるHSPは異なる。研究者の利用目的に合わせた試験方法を使う。しかし、おおよそのポリマーのHSPを提供することは試験をする際の労力を低減する役にたつ。そこでpirika.com社CEOの山本博志ががY-PB(Yamamoto-Polymer Break)を開発してHSPiPに実装した。

[1. ポリマーの溶解度パラメータ推算]

  • ポリマー用1次元のSP値推算
    ポリマー用の1次元SP値推算法は原子団寄与法を使ったものが古くから知られている。Smallの式(1953年)、Fedorsの式(1974年)、知られている。Smallの式はHildebrandのものより古い。ポリマーのCohesive Enrgy Density: CEDをベースにしたものだ。原子団寄与法で凝集エネルギーと繰り返しユニットあたりの分子体積から溶解度パラメータを計算する。Van krevelen式、Hoy法、Fedors法はHSPiPに搭載されている(図1)。
  • ポリマー用3次元のSP値推算
    ポリマー用の3次元SP値推算法にはHoftyzer-Van krevelen式(1976年)、Hoy法(1985年)が知られている。Hansenの溶解度パラメータ(1967年)が3次元なので混乱がある。大元のSP値のトータルは凝集エネルギー密度のルートなので同じであろう。それを分散項(dD)、分極項(dP)、水素結合項(dH)に分割する。Van krevelen法、Hoy法、Hansen法は各々研究者が独自に考えた分割法をとる。Hansen法はポリマーの3次元SP値を原子団寄与法で推算する方法を持たなかった。HSPが既知の溶媒を使った挟み撃ち法で決定するものだった。初期のHSPiPに搭載されたポリマーのHSP推算は精度が出なかった。単にモノマーはポリマーを溶解しやすいという原理で繰り返しユニットの間にある原子団をYMBで計算するだけだった。山本が開発したYPBはHSPiP ver.5.2 から搭載された。YPB2024は非常に高い評価を得ている。
  • ポリマー用次世代のHSP2
    次世代のHSP2では特に水素結合項の取り扱いが大きく変更されている。これはポリマーへも拡張されている。ポリマーSmilesから様々な分割値を算出する。関西の方の大学が未公開のパラメータをクラッキングしている。次世代のHSP2はクラッキングをするようなところには提供しない。

[2. ポリマーのSP値の応用]

[2.1 ポリマーブレンドの界面張力]

ポリマーの界面張力を推算する式は数多く知られている。その式を評価するためにはポリマーのSP値を推算する必要がある。最新のY-PBを使って評価する。

[2.2 ポリマーHSPが既知として物質のHSPを決定する その1]

さまざまなポリマーに対する酸素の透過係数のデータがある。ポリマーのHSPをY-MBで計算しScoreを酸素の透過係数として酸素の溶解球を計算する。

[3.図表]

図1 HSPiPに搭載されているポリマー用溶解度パラメータ推算法

[4. pirika内のリンク]

HSPiP V.5.2のポリマー機能-YPB
Y-PBの最新版 2024
YPB物性推算 Pirika Pro版


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